がんの種類

胆管がん【がんに効く食品サプリメント】


1.胆管がんとは

胆管は肝臓でつくられる胆汁を十二指腸まで導く導管で、肝臓の中から木の枝が幹に向かって集まるように徐々に合流して太くなっていき、多くの場合、肝臓から出る際に左と右の胆管(左右の肝管)が合流して一本となります。胆管は、肝臓の中を走る肝内胆管と、肝臓の外に出てから小腸までの肝外胆管に分けられます。発生学的には、消化管の芽である肝外胆管と、肝内に樹脂状に発達した肝内胆管は別のものですが、それがつながった状態ではどこからが肝外胆管なのかは明確にはわかりません。肝外胆管は長さが約8cmの細い「くだ」で、肝門部・上部・中部・下部胆管の4つに区分されます。肝外胆管の途中で胆汁を一時的にためておき、濃縮する袋が胆嚢(たんのう)です。これら肝内外胆管と胆嚢、十二指腸乳頭部をあわせて胆道と呼びます。胆管がんは胆管の上皮から発生する悪性腫瘍です。その発生した部位の胆管により、肝内胆管がんと肝外胆管がんの2種類に分けられますが、一般に「胆管がん」の場合は、主に肝外胆管に発生したがんを指します。肝内胆管がんは肝臓にできたがんとして、肝細胞がん(略して肝がん)と一緒に取り扱われることが多いのです。


胆管がんは、胆管の内側の粘膜から発生しますが、大きく分けて以下の3つの発育の仕方があります。

浸潤(しんじゅん)性発育
肝外胆管がんで最もよくみられます。胆管粘膜から発生したがんは、インクが紙にしみ込むように周辺へ拡がっていきます。
胆管内発育
主に胆管の内側の空間にだけ向かって、きのこのようなかたちに盛り上がるように大きくなるものです。
腫瘤(しゅりゅう)形成性発育
腫瘍がかたまり(腫瘤)をつくって大きくなります。

肝外胆管がんは、1と2の発育形式をとり、肝内胆管がんは主に3の発育をしますが、2やまれには1の発育を示すものもみられます。

年齢別にみた胆嚢・胆道がんの罹患(りかん)率、死亡率は、ともに50歳代以降増加します。罹患率の年次推移は、男女とも1975年から80年代後半まで増加傾向でしたが、80年代後半から2000年にかけて男性は横ばい、女性は減少傾向になっています。胆嚢がんの死亡率は女性のほうが高く、男性の約1.2倍、胆道がんでは男性のほうが高く、女性の約1.7倍です。胆嚢・胆道がんの死亡率の年次推移は、男女ともに1950年代後半から80年代後半まで増加傾向にありましたが、1990年代から減少傾向にあります。胆嚢・胆道がん罹患率の国際比較では、日本人は他の東アジアの国の人やアメリカの日系移民、欧米人に比べて高い傾向があります。

胆嚢・胆道がんは、発生率が低いために、疫学的な研究結果は限られています。その中で、胆石や胆嚢・胆管炎、潰瘍(かいよう)性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、膵(すい)胆管合流異常症などの胆道系疾患の既往は、胆嚢がんのリスク要因として知られています。そして、胆嚢摘出術などによる治療は、胆道がんのリスクを低下させるという報告もあります。その他、女性であること、肥満や高カロリー摂取、野菜・果物の低摂取、出産回数が多いこと、特殊なものとしては、ある種の農薬との関連などがリスク要因の候補として挙げられています。


2.症状

1)黄疸
がんができることによって胆管内腔は閉塞し、胆汁が流れなくなります。細くなった部分より上流(肝臓側)の胆管は圧が上がって拡張し、ついには胆汁が胆管から逆流して血管の中に入るようになると、胆汁中に含まれるビリルビンという黄色い色素のために皮膚や目の白い部分が黄色くなります。これを閉塞性黄疸といいます。

2)白色便
胆汁が腸内に流れてこなくなると便の色が白っぽいクリーム色になります。日本人は黄色人種なので、黄疸の程度が軽いうちは気がつかず、便の色が白っぽいことで最初に気がつくこともあります。

3)黄疸尿
血液中のビリルビン濃度が高くなると尿中に排泄されるようになり、尿の色が茶色っぽく濃くなります。

4)かゆみ
黄疸が出ると皮膚のかゆみも同時にあらわれることが多く、これは胆汁中の胆汁酸という物質がビリルビンと一緒に血管内に逆流するためです。


3.診断
胆管がんは前述したように、周りの組織にしみ込むように拡がることが多く、明瞭な腫瘍としてのかたまりをつくらないので、その実体を正確に描出し診断することは容易ではありません。しかし、近年では画像診断技術の進歩により胆管がんをより早期に発見し、またその存在部位や拡がりをかなり正確に診断できるようになりました。

1)超音波検査
胆管の拡張を調べるのに適しており、外科的処置が必要な閉塞性黄疸かどうかの判断にとても有用です。胆管の拡張の仕方を見ることで胆管の閉塞部を推測できます。また、ある程度かたまりとしての腫瘍をとらえることができます。外来で手軽に行うことができ、苦痛も全くなく、すぐに検査結果がわかります。胆管がんや膵がんでは、前述のように閉塞性黄疸を伴うことが多いので、超音波検査は最初に行われるべき検査です。

2)CT(コンピュータ断層撮影)
腫瘍の存在部位や拡がりをとらえることができます。胆管の拡張程度・部位も調べることができます。また造影剤を用いることで、腫瘍部・非腫瘍部組織の血流の差を利用して腫瘍を浮かび上がらせることもでき、腫瘍がどの程度周囲の血管に浸潤(しんじゅん:がんが周囲に拡がること)しているかも推測できます。

3)MRI(磁気共鳴画像)
CTと同様に胆管の拡張や病変の存在部位・拡がりを診断できますが、CTとは情報の内容が違い、互いに相補って診断に寄与します。

4)PTC(経皮経肝胆道造影)
がんのために胆汁の流れをせき止められ、太くなった上流の胆管に直接針を刺し、造影剤を注入する方法です。胆管の狭窄(きょうさく)・閉塞の様子が詳しくわかり、腫瘍の存在部位や拡がりの診断に有用です。同時に黄疸の治療として、下流に流れなくなった胆汁を身体の外に導出する処置も行うのが普通です。これをPTCD(経皮経肝胆道ドレナージ術:ドレナージとは「水などをある場所から導き出す」という意味です)といいます。とり出した胆汁中のがん細胞を調べることでがんの確定診断に有用です。また、この経路を使用して、直接胆管の中に細いファイバースコープを挿入し、胆管の粘膜を観察したり、その小さな組織片を採取し、腫瘍の拡がりをより詳しく調べる方法もあります(PTCS:経皮経肝胆道鏡検査)。

5)ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)
ファイバースコープを十二指腸まで挿入し、胆管と膵管の出口である十二指腸乳頭から細いチューブを入れ、造影剤を注入して胆管や膵管のかたちを調べる方法です。PTCとは逆に、詰まっている部分より下流の情報が主に得られます。PTCと併用することで、狭窄・閉塞部位についてより詳しい情報が得られます。

6)その他の検査
血管造影検査は、手術の前に肝臓や膵臓の周りの血管への腫瘍による浸潤や走行異常を調べるために施行します。


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国立がんセンターがん対策情報センターより一部転載
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