がんの種類

胆嚢がん【がんに効く食品サプリメント】


1.胆嚢(たんのう)がんとは

肝臓から分泌された胆汁が十二指腸に流れ出るまでの経路を胆道といい、胆嚢管という細いらせん状の管を介して、胆汁を一時的に貯留しておく袋状の部分が胆嚢です。胆嚢および胆嚢管にできるがんを胆嚢がんといいます。

年齢別にみた胆嚢・胆道がんの罹患(りかん)率、死亡率は、ともに50歳代以降増加します。罹患率の年次推移は、男女とも1975年から80年代後半まで増加傾向でしたが、80年代後半から2000年にかけて男性は横ばい、女性は減少傾向になっています。胆嚢がんの死亡率は女性のほうが高く、男性の約1.2倍、胆道がんでは男性のほうが高く、女性の約1.7倍です。胆嚢・胆道がんの死亡率の年次推移は、男女ともに1950年代後半から80年代後半まで増加傾向にありましたが、1990年代から減少傾向にあります。 胆嚢・胆道がん罹患率の国際比較では、日本人は他の東アジアの国の人やアメリカの日系移民、欧米人に比べて高い傾向があります。

胆嚢・胆道がんは、発生率が低いために、疫学的な研究結果は限られています。その中で、胆石や胆嚢・胆管炎、潰瘍(かいよう)性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、膵(すい)胆管合流異常症などの胆道系疾患の既往は、胆嚢がんのリスク要因として知られています。そして、胆嚢摘出術などによる治療は、胆道がんのリスクを低下させるという報告もあります。その他、女性であること、肥満や高カロリー摂取、野菜・果物の低摂取、出産回数が多いこと、特殊なものとしては、ある種の農薬との関連などがリスク要因の候補として挙げられています。

超音波検査の普及で、胆嚢に腫瘍が発見される機会が増加しました。胆嚢の腫瘍には悪性腫瘍である胆嚢がん以外に腺腫や各種のポリープなどの良性腫瘍が数多くみられます。したがって、胆嚢腫瘍をただちに胆嚢がんと考える必要はありませんが、専門医による確実な診断を受けることが大切です。


2.症状

胆嚢がんの初期では、併存する胆石症や胆嚢炎による腹痛や発熱などの症状が出現することはあっても、がん自体による特徴的な症状はありません。しかし、胆嚢がんが進行して、他の臓器(総胆管、十二指腸、肝臓など)に進展すると、その程度により種々の症状が出てきます。

1)腹痛
最もよくみられる症状で、上腹部や右の肋骨の下に鈍痛が出現します。胆石が合併していれば、繰り返しおこる強い痛みや右の背中へ広がる痛みがおこることがあります。

2)黄疸
次によくみられる症状で、がんが進行し胆汁の通路である胆道を閉塞すると出現するものです。通常は進行がんにみられる症状です。

3)腹部腫瘤(しゅりゅう)
右の肋骨の下に腫瘤として胆嚢を触れることがあります。黄疸がある場合は、腫大した肝臓の一部を触れたりします。


3.診断

1)定期検診
40歳を過ぎたら、年に1回は人間ドックなどの定期検診を受けて下さい。通常は胆嚢の超音波検査が行われますので、無症状の胆嚢がんが発見されることがあります。他のがんと同様ですが、最も大切なことは早期発見です。胆石症がある場合は、無症状でも定期的なチェックや治療が必要です。

2)血液検査
胆嚢がんの初期では血液検査で異常は出ません。しかし、がんが近くにある胆道を圧迫するようになると、血清ビリルビンやアルカリフォスファターゼ(ALP)が異常高値となり、さらに進むと黄疸が出ることがあります。腫瘍マーカーであるがん胎児性抗原(CEA)やCA19-9の数値が、胆嚢がんの50〜80%で高値になります。ただし、これらの検査は胆嚢がんで必ず上昇するとは限らず、あくまで補助的な検査です。したがって、次にあげる画像検査を受けることが大切です。

3)画像検査
各種の画像検査のなかでは、超音波検査は苦痛が少なく反復して行えるので、胆嚢疾患のスクリーニングとして最適です。この検査により、最近では小さながんや早期のがんが数多く発見できるようになりました。超音波検査で胆嚢がよく見えない時や胆嚢に何らかの異常が疑われれば、次の検査としてCTやMRIが行われます。これにより、胆嚢がんの確認およびがんの周囲への進行状況や、他の臓器への転移の有無などが確認されます。次に、内視鏡を用いて十二指腸への胆道の出口から細い管を胆管に挿入して、直接胆道を造影する内視鏡的逆行性胆管造影(ERC)と呼ばれる検査があります。さらに、手術を予定している場合には血管造影が行われ、胆嚢がんの肝動脈や門脈への拡がりの有無を調べます。


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国立がんセンターがん対策情報センターより一部転載
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